依頼前に把握しよう!遺品整理を進めるうえで注意するべき点とは?
「遺品整理を業者に頼みたいけど、初めてのことでどうしたらよいかわからない」とお困りではありませんか?遺品整理は近年普及したサービスで、便利な一方、気を付けなければならない点もあります。この記事では、遺品整理を専門業者に依頼するメリットや遺品整理の流れ、遺品整理を進める上で注意するべき点について説明します。
遺品整理を専門業者に依頼する利点
遺品整理を専門業者に依頼するメリットは、大変な作業を全部依頼できることです。具体的な利点を3つ紹介します。
1つ目は、時間の節約になることです。たとえば、ご自身で遺品整理を行うことを想像してみてください。仕事や家事の合間をぬって故人の家へ行き、慣れない作業を行わなければなりません。当然、1日では終わらないでしょうから、休みの日も使ってごみの仕分けや貴重品の探索、粗大ゴミの廃棄などを行わなければいけません。
物が多い場合は、整理するのに数か月かかることもあるでしょう。プロの専門業者に任せれば、通常、半日から1日で遺品整理の作業が完了するため、時間を大幅に節約できます。
2つ目は、家財の処分を依頼できることです。遺品整理では、処分するのに抵抗がある物もあるでしょう。たとえば、仏壇や神棚、日本人形、故人が大切にしていた物などです。このような物でも、専門業者であれば適切に処理してくれます。業者によっては、お焚き上げや合同供養のサービスを提供しているところもあります。
また、整理する部屋が2階以上にある場合、桐のタンスやダイニングテーブルなどの大型の家具を1階まで運び出すのは大変です。こうした大きい物や重たい物でも、業者へ依頼すれば搬出から処分まですべて行ってくれます。
3つ目は、貴重品の探索を依頼できることです。故人と離れて暮らしていた場合、大切な書類の保管場所がわからない場合があります。また認知症になっていた場合、本人もどこにしまったかわからないケースもあるようです。そういった場合の貴重品の探索も、業者へ依頼できます。
遺品整理の流れを把握しよう!
通常、遺品整理は四十九日を迎えた後に行います。ここでは、遺品整理の流れについてみていきましょう。
遺品整理する部屋の確認を行う
専門業者へ依頼する前に、整理する物がどのくらいあるか把握しましょう。部屋にあるものすべて処分してよいのか、残してほしい物があるのか確認してください。残しておく物があれば、リストを作ってまとめましょう。また、アパート等の賃貸物件であれば原状復帰が必要です。また、エアコンは設備の場合もあるので、大家さんに確認することが大切です。
遺品整理業者を選ぶ
ホームページやチラシで下調べをして、遺品整理の業者を選びます。遺品整理はプロの業者がいる一方、悪徳業者も存在するため、必ず複数の業者を選び訪問見積を依頼しましょう。業者の選び方のポイントは、ホームページで実績を載せている会社や遺品整理士が在籍している会社、廃棄物の処理方法を明記している会社を選ぶことです。
業者に訪問見積を依頼する
電話やメールで、訪問見積を依頼しましょう。訪問見積の際、疑問に思ったことはどんどん聞くことが大事です。その際、具体的にわかりやすい説明をしてくれるのであれば、その業者は経験がある会社だと判断できます。遺品整理後の部屋のクリーニングやリフォームなども検討している場合には、どこまで対応してくれるのか確認しましょう。
作業当日に立ち会う
作業当日は、複数人のスタッフが分別、梱包、袋詰めなどの作業を行います。通常、作業時間は半日から1日で終わります。遺品の仕分けの際、立ち合いが必要となりますが、遠方に住んでいるなどの理由で立ち合いが難しい場合は、後日、業者が遺品を送付してくれるサービスもあります。作業が終わったら、現金かクレジットカードなどで支払いを行います。
遺品整理を進める上で注意するべき点とは?
遺品整理を進める際には、次の2つの点に注意してください。
1つ目は、相続人を把握しておくことです。相続人を把握せず遺品整理を行ってしまうと、後々トラブルになることがあります。遺品整理を始める前に遺言の有無を確認し、相続人が誰なのかを明確にしましょう。また、遺品整理を行う際にも、相続人全員で話し合い、遺品の取り扱いについて共有しましょう。
また、故人の資産についても事前に把握しておくことが大切です。借金などの負債がある場合、相続放棄を選択できますが、相続放棄ができる期間は亡くなって相続が発生したことを知ってから3か月以内です。期限があるため、早めに手続きを行いましょう。相続が複雑になる場合は、弁護士や司法書士に相談するのもよいでしょう。
2つ目は、遺品整理業者の選び方です。遺品整理を行う業者の中には悪徳業者も存在します。国民生活センターによれば、2017年度の遺品整理サービスによる契約トラブルは107件となっています。
相談内容には「追加料金が高額だった」「とっておくはずの物が捨てられていた」「前払いをした後、連絡が取れなくなった」などの声が寄せられています。こうしたトラブルを防ぐために、必ず複数の業者に訪問見積を依頼しましょう。
また見積の際には、見積以外の追加料金は発生するのか、キャンセル料はかかるのか、契約書の取り交わしは可能なのかなどを確認しましょう。
自分達で行うと手間も時間もかかる遺品整理ですが、プロの業者にお願いすれば通常1日で作業を完了してくれます。遺品整理の前に気を付けなければならないことは、相続人の把握と遺品整理業者の選び方です。遺品整理は相続人全員が話し合った上で行いましょう。また、遺品整理の際には必ず複数の業者から訪問見積をしてもらい、知識があり、料金体系が明確な業者に依頼しましょう。