遺品整理は特殊清掃とどこが違う?それぞれの特徴を掴もう!
家族が亡くなった後の部屋の片づけについて、悩む方も多いでしょう。遺品整理は、故人の思い出を振り返り、長い間使われていた部屋に新鮮な空気や光を取り入れ、残された家族と思い出や持ち物を共有し、新しい生活を始めるための大切な作業です。今回は遺品整理と特殊清掃の違いについて、それぞれの特徴を解説しながら比較していきます。
遺品整理と特殊清掃の作業内容の違い
個人の遺品整理について「特殊清掃に頼まないといけないの?」と考える方もいらっしゃるかもしれません。例えば一人暮らしの人が突然亡くなった場合、遺体の発見までには時間がかかります。身体に受けた傷が、通常の掃除では取れない臭いや汚れを部屋に残していることが多いです。
このような場合には、専門の業者が「特殊清掃」と呼ばれる作業を行う必要があります。これには数十万円以上の費用がかかります。作業自体が困難なことから、経済的にも肉体的にも大変な思いをすることになるからです。病院で看取ったり、家族と同居して亡くなったりした個人の場合、特殊清掃は不要となります。つまり遺品整理とは、その名の通り「物を整理すること」です。残ったものを捨てるものと残すものに分け、必要に応じて分割する作業です。
特殊清掃は、その名の通り「掃除」がメインです。損傷した遺体の汚れや臭いを適切な方法で除去することです。
遺品整理と特殊清掃の費用面の違い
遺品整理も特殊清掃も、ほとんどの業者が各作業の最低価格しか提示しておらず、トータルでいくらかかるのかは不明瞭でした。ただし一般的には、遺品整理の作業量は専門の清掃業者に比べて少ないので、安く済むことが多いです。遺品整理のみであれば数万円で済む部屋でも、特殊清掃が絡むと数十万円になることも珍しくありません。
だからこそ、特殊清掃は困難を極め、残された家族は肉体的にも精神的にも大きな負担を強いられることになるのです。遠方に一人暮らしで高齢のご家族がいらっしゃる場合は、定期的に連絡を取ることが大切です。
遺品整理・特殊清掃を依頼する業者選びのコツ
遺品整理・特殊清掃を依頼する業者選びのコツについて解説します。家族が亡くなると急を要する連絡事がどっと増えますが、落ち着いてひとつずつ精査していきましょう。
迅速に行動する
最も重要なことは、できるだけ早く特殊清掃を依頼することです。放置時間が長くなると、汚れや臭いがどんどん広がっていきます。そのためには、すぐに対応できる会社を選ぶことが大切です。特に臭いについては、完全に消臭するには長い時間がかかります。オゾン脱臭機という特殊な装置を使って、部屋中についた強い臭いを取り除きます。
人体に有害なオゾンを使っているため、消臭剤や換気を繰り返し行う必要があり、長い場合は部屋に入れるようになるまでに1週間以上かかることもあります。仕事の長さや作業員の数によって基本料金と割増料金を設定している会社が多いので、仕事が長ければ長いほど料金も高くなります。そのため、できるだけ早く仕事を終わらせることが、全体の価格を下げるための重要な要素となります。
値段だけで判断しない
次に、価格が安すぎる業者は遺品整理・特殊清掃ともに注意が必要です。あまりにも安い価格を提示した会社は、その後の作業で追加料金を請求してトラブルになることがあります。最悪の場合、低価格を売りにしている業者で特殊清掃を依頼しても臭いが取れず、再度作業をしなければならないこともあります。業者側はアフターケアをしてくれませんので、別の会社に倍の費用を払って再度作業をしてもらうことになります。
また、遺品整理の回収品の不法投棄で警察に通報されるというトラブルも何度か起きています。最も重要なのは、トラブルなく作業が完了することです。価格の安さを気にしすぎないでください。
特殊清掃が伴う場合は遺品整理と同時に依頼する
遺品整理と特殊清掃を別々に依頼するよりも、同じ業者に依頼した方がセット価格で安く済むことが多いです。部屋の中に先に掃除しなければならないものがあると、取り除かないと臭いが取れません。そのため、遺品整理と特殊清掃を一緒にお願いするのが良いでしょう。
遺品整理は通常、葬儀後に行われます。対して特殊清掃は、お葬式の前に行われる清掃作業のことです。特殊清掃にかかる費用は、遺品整理にかかる費用の10倍にもなるため、経済的にも肉体的にも負担が大きいのです。そのため、特殊清掃が必要になるような状況を避けるために、別居の家族と頻繁に連絡を取るなど、必要な予防措置を取ることが重要です。ご家族が突然亡くなられた場合は、できるだけ早く専門の業者に連絡してください。重要なポイントは迅速な対応をしてくれる業者を選ぶ・低価格を売りにしている業者には注意する事です。家族の不幸の際にも慌てずに行動をしたいものです。